スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

偽装マンション住民の悲哀 のしかかるローン、引越し

12050.jpg

分譲マンション「グランドステージ住吉」(東京都江東区)の中層階に住む会社員の一家がまだ真新しい部屋から引っ越す。
 耐震強度が偽装され、強い地震で倒壊する恐れがある。約100平方メートルの3LDK。夫婦で何十件と物件を見て回り、慎重に、吟味して買ったつもりだった。
 専業主婦の妻と小学2年の長女、幼稚園の次女の4人暮らし。転勤族で、千葉、埼玉、大阪などで賃貸暮らしを長く続けてきた。
 そろそろ異動も落ち着きそうだからと、妻が育った江東区で物件を探した。長女はすでに転居を7回経験していた。「最後のお引っ越しだよ」と話し、春に入居した。
 ヒューザーという名は部屋を探し歩く中で初めて聞いた。準工業地域なので土地が安い。キッズルームなど共用施設は造らない。その代わり広くて安い――。営業マンは説明した。
 67戸の新築マンションで、トイレのオプション代などを含めて約4200万円の部屋を選んだ。35年ローンで約4000万円の借金。今の返済額は月約10万円、ボーナス時は30万円だが、いずれ増えていく。
 思えば施工の粗さは目立った。扉に傷がある。壁に接着剤の跡が残り、壁紙はよれていた。水が漏れたという話も他の入居者から聞いた。
 「でも、まさか構造そのものが不良品とは思いませんでした」。気になる点を指摘した際、ヒューザーや施工した木村建設の対応は悪くなかったからだ。
 入居から半年。こだわって買ったガラス製のダイニングテーブルが届いた日の翌日に、偽装問題が明るみに出た。
 妻は怖いのでなるべく家にいないようにしている。夜は家族全員で近くのビジネスホテルへ。2室とって泊まり、マンションに戻るのは朝と夜の食事の時だけだ。
 新たな転居先はインターネットで賃貸物件を探し、すぐ契約した。77平方メートルの3LDKで自己負担は7万円。勤務先が特例として社宅扱いで借り上げてくれた。
 耐震強度偽装問題は連日報道され、自宅のベランダがテレビに映る。娘たちは事情を知らずに「うちだ、うちだ」と喜んだ。だが、やっと住み慣れたマンションから転居しなければならないと聞き、長女は「ママ、また引っ越し?」と悲しそうな顔をした。「親を困らせてはいけないと思うらしく、あまりだだはこねません。それがいじらしくて」と妻は言う。まだ2年生なのに、今度が3度目の転校になる。
 11月23日夜、マンションの住民説明会。次々出る要望にヒューザーの小嶋進社長は「わかりました」と二つ返事で答えた。3日後、「すべての部屋を購入価格の106%の価格で買い取る」という内容の文書が来た。このうち6%分は引っ越し料や諸費用、迷惑料などとなっていた。だが、その2日後には「引っ越し代、仮住まいの家賃は負担しない」という内容の紙が郵便受けに入っていた。
 「何言ってんだよお!」。11月29日、国会の参考人招致で小嶋社長が怒声を上げるのを夫は他の住民たちとテレビで見た。「信用できない」。怒りがこみ上げた。
 背負ったローン、倒壊の恐れがあるマンション、家族の生活……。これからどうなるのか。
 ヒューザーが買い戻すか建て替えるのが筋だと初めは思った。今は、同社にもはやそんな力はないだろうと感じている。
スポンサーサイト

この記事へのコメント

トラックバック

URL :

プロフィール
最近のコメント
最近のトラックバック
最近の記事
オセロ
リンク
月別アーカイブ

ブログ
「Hero's Gallery.com」に
ご訪問いただきありがとうございます。
又ホームページ
「フロゴルファー猿」
宜しくお願いします。

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。